今年の17冊目・長岡弘樹「傍聞き」

傍聞き (双葉文庫)

傍聞き (双葉文庫)

第61回日本推理作家協会賞短編部門受賞作。
…という事で、かなりハードルを高くして読んだのだが、上げたハードルを楽々飛び越えてしまう程の完成度だった。
前作「陽だまりの偽り」を読んだ時にも感じた(http://d.hatena.ne.jp/alpha001/20080813)のだが、この人の書く短編は、メチャクチャ面白い。
今回もまた、推協賞を受賞した表題作は言うに及ばず、掲載された4編全てが、同じくらいのクオリティなのが素晴らしい。
推理小説としても人間ドラマとしても超一流の短編集なんて、今時ナカナカないんだよなあ。
ミステリ好きでこの2冊を読んだことがない人は、実に「勿体無い」の一言に尽きます。
とにかく、未読の方には理屈抜きでオススメする作品であります。
いやあ、久々に力入れてベタ褒めする位に面白い作品に出会ったなあ…。

★★★★★(星5つ)