今年の35冊目・西澤保彦「ぬいぐるみ警部の帰還」
- 作者: 西澤保彦
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2013/06/11
- メディア: 単行本
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犯人あて小説「お弁当ぐるぐる」で衝撃デビューした、ぬいぐるみ大好きイケメン警部・音無の活躍を描く連作集。
ただ、「お弁当…」のときよりも妄想モードがやや抑え目だったのが残念。
あの「めくるめく妄想の世界」が、作品の魅力だったのに、何か少しガッカリ。
次回作があるならば、もう少しそのあたりをなんとかして欲しいなあ。
★★★(星3つ)
今年の34冊目・大山誠一郎「密室蒐集家」
- 作者: 大山誠一郎
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2012/10
- メディア: 単行本
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本年度の本格ミステリ大賞受賞作。
難解な密室事件が起こると、どこからともなく現れて、事件を解決して去っていくという、謎の人物「密室収集家」を描いた連作集。
続編も構想中との事なので、時代も場所も飛び越えて現れる彼の、今後の活躍にも期待だ。
★★★★(星4つ)
今年の33冊目・塩田武士「崩壊」
- 作者: 塩田武士
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2013/05/18
- メディア: 単行本
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大阪近郊の街で発生した市議会議長の殺人事件を捜査する、中年刑事とちょっぴりミステリアスな美人刑事のコンビを描いた、警察小説。
デビュー作「盤上のアルファ」を読んだときに、この人の書くミステリが読みたいな、と思ったので、念願が叶いました。
作品ごとに違うテーマと作風を見せてくれる作者の、次回作が早くも気になってしまう。
★★★★(星4つ)
今年の32冊目・森見登美彦「聖なる怠け者の冒険」
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2013/05/21
- メディア: 単行本
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宵山祭のとある一日に巻き起こった、ローカルかつ壮大でファンタジックな冒険譚。
ファン待望の一冊で、森見ワールドをたっぷり満喫出来ました。
★★★★☆(星4つ半)
今年の31冊目・西澤保彦「必然という名の偶然」
- 作者: 西澤保彦
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2013/04/05
- メディア: 文庫
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腕抜探偵が活躍する櫃洗市を舞台にした、連作短編集。
巧みな伏線と、個性的なキャラクターの、いつもの西澤ワールドだ。
大富豪探偵は、今後もシリーズになるのでしょうか?
★★★☆(星3つ半)
今年の30冊目・七尾与史「山手線探偵2」
山手線探偵2: まわる各駅停車と消えた初恋の謎 (ポプラ文庫)
- 作者: 七尾与史
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2013/02/05
- メディア: 文庫
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オフィスを持たず、山手線の車内で活動する名探偵を主人公にした、シリーズ第二弾。
前作のあのラストからどう繋がるのかと思ったら…ううむ、ちょっとガッカリ。
肝心の謎解きも、結構ありきたりだったし、果たしてシリーズの続編を出す必要があったかが甚だ疑問。
…ううむ、七尾さんは好きな作家だから、ついつい辛口になってしまうなあ。
★★★(星3つ)
今年の29冊目・越谷オサム「金曜のバカ」
- 作者: 越谷オサム
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/11/22
- メディア: 文庫
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中高生を主人公にした話を集めた、越谷オサムの短編集。
どれも若さ故のバカさと甘酸っぱさにあふれていて、自分の学生時代を思い出してしまう話ばかりだ。
今、青春小説を書かせたら、この人が一番上手いかもしれない。
★★★☆(星3つ半)